語り継がれる民話『遠野物語』の面影を探して

Denshoen gateITINERARY
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民俗学の父、柳田國男が記した『遠野物語』。遠野の人々が語り伝えてきた物語の世界を旅します。

 岩手県遠野市は北上山地の山々に囲まれた盆地にあり、昔ながらの農村風景が広がる場所です。

 今から約100年前、民俗学者の柳田國男はここに伝わる口承文学や昔話を1冊の本にまとめました。それがよく知られた『遠野物語』です。

  • 鉄道
  • 仙台方面からは東北新幹線で新花巻へ、そこからJR釜石線に乗り換えて遠野下車。仙台から約2時間。
  • または
  • バス
  • 東京の各駅遠野を結ぶ「遠野・釜石号」、仙台駅遠野を結ぶ「釜石仙台線」があります。いずれも岩手県交通が運行しており要予約。

遠野駅

Tono Station

 駅を出ると出迎えてくれるのは『遠野物語』にも登場するカッパたち。ちょっと怖い顔をしています。MAP

Tono Tourist Information Center

 4月〜11月の期間であれば、駅の正面にある観光案内所「旅の蔵遠野」でレンタサイクルを借りることができます。山に囲まれた遠野を走るのは気分爽快。

  • レンタサイクル
  • 所要約30分。
  • または
  • タクシー
  • 所要約10分。
  • または
  • バス
  • 遠野駅から伝承園に行くバスが1〜2時間に1本程度あります。

伝承園

Denshoen gate

 昔の遠野地方の家屋が再現され、農村生活を体験できるスポットです。

 曲り家の奥にはオシラサマをまつったオシラ堂があり、遠野の民間信仰を知る上で欠かせない場所になっています。(開園時間:9時〜17時、入園料:大人¥320、高校生以下¥220)MAP

  • 徒歩
  • 歩いて10分ほど。

常堅寺

Jokenji Temple

 500年以上の歴史を持つとされる曹洞宗のお寺。カッパ狛犬がいることでも有名です。

 驚くのはこのお寺には隠れキリシタンの仏像が伝わっていることです。この地域の宗教的な多様性について考えさせられます。MAP

  • 徒歩
  • お寺の裏へ歩いてすぐ。

カッパ淵

Kappabuchi Pool

 一見すると普通の小川ですが、ここには数多くのカッパが棲んでいるといわれています。MAP

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 カッパを捕まえるには「カッパ捕獲許可証」が必要。インターネットでも申し込みできます。

Kappabuchi description
Kappa fishing
  • レンタサイクル
  • 来た道を戻って駅の方面へ約30分。
  • または
  • タクシー
  • 所要約10分。

とおの物語の館

Falktale and Storytelling Center

 日本全国に伝わる昔話をテーマにしたミュージアム。

 ビデオやイラストで物語の世界を体験できるほか、柳田國男についての詳しい展示もあり、大人も子どもも楽しめる構成になっています。(開館時間:9時〜17時、入館料:大人¥500、高校生以下¥200)MAP

 路傍に石塔の多きこと諸国その比を知らず。高処より展望すれば早稲まさに熟し晩稲は花盛りにて水はことごとく落ちて川にあり。稲の色合いは種類によりてさまざまなり。

柳田国男『遠野物語・山の人生』(岩波書店,改版,1976年)

と、柳田國男は『遠野物語』の序文でこの地の風景を描写しています。

 一面に広がる田畑と素朴な家々。誰もがふるさとに帰ったような気持ちになれるのが遠野という場所です。

Tono landscape
  • 鉄道
  • 遠野駅からJR釜石線で花巻方面、釜石方面それぞれに向かうことができます。釜石からは三陸鉄道が海岸沿いを走っています。
  • または
  • バス
  • 東京方面へは「遠野・釜石号」、仙台方面へは「釜石仙台線」に乗車。
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